コラム《中国通信》「コロナ禍でも走り回る人たちとは」

こんにちは中国通信です。ここでは上海拠点から様々な情報をダイレクトにお伝えします。

今年も早いもので12月になってしまいました。

年初から始まったコロナの問題に右往左往し、すぐに収束するとの期待はかなわず師走となった12月も世界中で忘年会(日本だけ)、クリスマスパーティーの自粛がされております。

人の外出、移動が制限される中で、そのぶん大忙しで走り回っているのは配達(デリバリ―)の方ですね。師走の一カ月というより、今年一年中、そして来年以降も走り続けなければいけない可能性大です。

ニューヨークではコロナが蔓延してきた3月以降でUber Eatsだけで3.6万人、他業者も含めると5万人のデリバリー従事者が増えたといいます。

ちなみに中国でデリバリーの最大手、美団(Meituan)は7月の時点で登録されている出前ドライバーの数が493.9万人!

2019年末の時で約400万人という報道があるので半年で約94万人も増えているのですね。

この出前ドライバーの増加に対応すべく中国の職業分類表にも「ネット注文配送員」(网约配送员)という項目が今年、追加されました。

もう社会に必要な職業として認められたことを意味します。

美団は会社の伸びとしても著しく、Hurun Reportが2020年11月26日発表した中国民営企業500強ランキングでは企業価値が去年の3倍近くまで増加しテンセント、アリババに次ぐ第三位にランクインしました。

株価もコロナ後も絶好調だったのですが、11月30日第三四半期の決算発表後は1日で7%も下落しました。

決算の中身をみてみると

・売上高は354億元(約5600億円)で前年同期比23.8%増、前四半期比43.2%増の成長となり市場予想以上

・純利益も前年同期比374.1%増の63億2000万元(約1000億円)大きな成長を達成。

この事実だけを見ると好業績に思えるのですが、問題なのはその利益構造。

63億2000万元の純利益のうち、58億元は主にEVメーカーの理想汽車への投資収益です。

出前事業も昨年と比べ伸びているものの営業利益は前年同期の3億3000万元(約50億円)から7億6800万元(約120億円)と63.2億元の純利益に占める割合は大きくありません。

その他の新規事業も売上は増加しているものの、立上げ時期で投入も大きく結果、営業損失が拡大しております。

上場するタイミングでシェアサイクル大手のオレンジ色のMobikeを買収する時も多額のお金を使いましたが、結果的に今の上海では美团の黄色い自転車が一番多くなっております。

筆者も以前は頻繁にMobikeを使っていたのですが、街でほとんど見かけなくなってしまいました。久しぶりにAPPをひらいてみると12月14日でAPPやミニプログラムの運営が終了するとのこと。

Mobike自体の車両は残るものの、今後は美団のAPPやミニプログラムを使わないと使用できなくなるため、美団ユーザー以外は使えなくなってしまいますので、これを機に美団のAPPを開く回数が増え、自然とAPP内の多様な他の生活サービスを知り、使う人も増えてくると思われます。

このように着実に我々の生活に広く食い込んでいるものの、収益としては投資によるものが圧倒的に多いというのは、コロナ後の実体経済の回復以上に世界中で株高となっていることと相関性があるように思えます。

出前のドライバーが世界各地で増えているのはネットで出前ニーズが増えているという要素に加え、他の職を失った方や副業をしたい人が増えているから急速に応募が増えたという要素も忘れてはいけません。

忘年会の由来の一説として

「その年に起きた苦労や嫌なことを忘れるために行われる宴会」

といわれておりますが、日本では今年は忘れたいことはたくさんあっても肝心の忘年会が開けないのであればしかたありません。

今年起きた嫌な変化や苦労を忘れずに、来たるべく新年を良くすることに備えていきましょう。

来年は東京オリンピックで多くの外国人が訪れリベンジ消費による実体経済の回復にと忘れたいことが無い年になるはずと信じて、2020年の残り1カ月弱も頑張っていきましょう!

上海拠点 編集チーム

出典:中カツ!通信

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